コンクリートブロックで家をつくる国もある。

〜建築資材としての適切な活用法とは。および塀をつくる、つくらない、2つの考え方〜

じつは、大阪北部地震の余波は、東京にも及んでいます。
これまでの建設業界における、安易な塀のつくりかたが問い直されているのです。
「建築基準法に合わないブロック塀などが設置されている都内の施設は、学校や幼稚園などの教育施設で634校、
都の施設で766施設に上った。今後の詳細な調査で数はさらに増える見込みで、
都は注意喚起や現場周辺の立ち入り禁止によって安全を図るとしている」(2018年7月6日朝日新聞朝刊)。
しかも、なんと「教育施設については、約2割が基準に合っていなかった」(2018年7月6日朝日新聞朝刊)。

昨今の天変地異によるニュースをみても、まさしく日本列島は地震列島、災害列島といえるでしょう。
7月5日には、九州北部豪雨の発生から1年が経過。家屋の全半壊は福岡県・大分県で1432棟になっています。

住宅や塀がヒトの命を奪うことは、なんとしても避けなくてはなりません。
ただ、たとえば塀に使用されるコンクリートブロックという建材を例にとってみましょうか。
それは、コンクリートブロックじたいの罪というよりも、コンクリートブロックの使い方、活用法がきびしく問われているのだと思います。
つまり、建設業界に携わる人間の見識や良心です。
そこでハウスワランティでは、「海外では建物や塀の安全性をどう担保しているか、および地震対策はどうなっているか」
などを今後、ワランティ通信で発信します。
「デイブ森田のビデオブログ005」は、フィリピンでのコンクリートブロック使用法のご紹介などの内容です。
なんと、コンクリートブロックで住まいをつくっているそうです。
30階建てのビルで真ん中が空いている事例などもあるようです。

今後も、「地盤業界のカリスマ」「地盤業界の横綱」デイブ森田の指針に沿って、
海外の事例を国内で、国内の事例を海外で共有したいと考えております。

地盤は家の一部です。byデイブ森田
地盤や地震に関するご質問・お問い合わせはデイブ森田まで。
お気軽にどうぞ。
両国に来たら、ご一緒に食事でも。
TEL:03-5638-0086
FAX:03-5638-0076

じつは、塀の下は地盤の盲点です。

〜提言:家づくりの際は、塀の下も地盤改良工事が理想的〜

「デイブ森田のビデオブログ004」公開です。

今回の主題は、大阪北部地震から地盤の専門家として、何を読み解くかです。

地球儀をイメージしてみてください。
この星の大きさ。そして日本という国の小ささ。

面積から考えると、まさしく日本は「地震銀座」とも呼ぶべき立地です。
「地球上の活火山のうち、約1割が日本にあります」(『危ない「住活」』竹島靖著/竹書房新書)。

ニッポンの家や塀は今後、「どう地震と付き合ってゆくか」をますます問われることになるでしょう。

大阪北部地震の当日のニュースによると、じつに大阪府内の学校384施設において、ブロック塀や外壁などに損傷が出たということです。

さて。

課題の見える化1「今後、塀をどうつくってゆくか」。

現状、ブロック塀の下は地盤調査や改良工事をおこなっていないことが多いです。
まず、果たしてそれでだいじょうぶかというコトが浮き彫りになりました。
塀は建築物の一部です。が、建築物の建つ場所を地盤調査・改良する場合でも、塀の下はスルーされているわけです。
塀を凶器にするか、しないかは、施主の見識が問われているともいえそうです。

塀の目的は何か。
1:境界線をハッキリさせる。
2:プライバシーの確保。
ということであれば、ブロック塀でなくてもいいケースもあるわけです。
「生垣で代用する」。
あるいは、アメリカ映画の住宅シーンで観るように、
「塀そのものをなるべくつくらない」という方法もアリではないでしょうか。

もちろん、塀をつくるのであれば、鉄筋を入れるなり何なり、建築基準法に沿ってしっかりつくるということは鉄則です。

課題の見える化2「塀は、地盤のバロメーター」。

塀は、地盤の良し悪しが最も顕著に出るモノのひとつといえるでしょう。
ですので今後、新築や改築の際は、住まいの周辺をチェックして、
塀が曲がってないか、ヒビが入っていないかなどを目安にして、
設計・施工することが重要になってきます。

地盤の良し悪しを見分けるための「古い地名」を調べる、
そのあたりの「塀の状態」を調べる。
今後、これを絶対に忘れずおこなってください。

「地盤は家の一部です」に準じていえば、
「塀は家の一部です」。そして「塀は地盤のバロメーター」です。

地盤は家の一部です。byデイブ森田
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